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小田原城本丸の関東大震災で滑落した石垣 [小田原城址公園]

小田原城の石垣は、天守台や二の丸堀などに見ることができますが、

これらは全て関東大震災で崩落し、昭和初期に積み直されたものです。

それぞれ、二の丸堀は昭和7年頃までに、天守台は昭和25年から28年に、

常盤木門は門再建時の昭和45年です。

銅門手前の堀の石垣は、昭和60年代終わりから積み始め、銅門櫓台石垣部分は

平成6年ころに積みあがりました。

そして、馬出門枡形は平成17・18年、馬屋曲輪二重櫓と内法石垣は

平成21年・22年に整備されました。

ここにきて、ようやく近世城郭としての姿が蘇りつつあるところです。

となると、オリジナルの小田原城の石垣はどのようなものであったのか、

どこにも残っていないのかということですが、残念ながらオリジナルを

確認できる場所はわずかしかありません。

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上の4点の写真は、本丸南斜面、現在の市立図書館に面した場所にある石垣ですが、

関東大震災で滑落した本丸の外周の廻っていた石垣です。

本丸法面は天端部分には鉢巻の石垣があり、その上に土塀がめぐっていました。

この石垣は、地震により石垣が組まれた状態のまま滑落したもので、

現位置は失われているものの、

江戸時代の石垣の積まれ方、石垣そのものを理解するうえでは唯一となります。

小田原城散策の折、通常の大手筋からは外れますが、機会があれば

ぜひ観察していただきたい隠れた見所です。

 


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コメント 2

きー

子供の頃、ここでよく遊びましたよ。
あの四角い穴の中に入ったりして・・・
動物園のヤギの檻が何故かあの斜面あたりにあったんですよね・・・
by きー (2012-03-28 16:11) 

ジュンクワ

きーさん、先日はお世話になりました。

あの石垣の水路の取り出し口に入ったとはすごいです!


by ジュンクワ (2012-03-30 00:20) 

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