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黒曜石原産地遺跡「星ケ塔遺跡」が国史跡に [旧石器]

黒曜石原産地遺跡「星ケ塔遺跡」が国史跡になります。

宮坂さんによって調査・研究が地道に行われてきたことが、ようやく実を結びましたね。大変うれしく思います。

長野日報http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=32827

国の文化審議会は21日、下諏訪町の「星ケ塔黒曜石原産地遺跡」を国史跡に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。同遺跡は国内で最も早く黒曜石の原産地として調査が始まり、初めて縄文時代の黒曜石の採掘坑が発見されるなど貴重な遺跡。青木悟町長は「大切な遺跡の整備、活用を積極的に検討していきたい」と話している。

 諏訪地方の縄文時代の遺跡の国史跡は梨久保遺跡(岡谷市)、上之段石器時代遺跡、駒形遺跡(ともに茅野市)、井戸尻遺跡(富士見町)、阿久遺跡(原村)に次いで6カ所目。尖石遺跡(茅野市)は特別史跡となっている。

 星ケ塔遺跡は斜面一帯に193カ所の黒曜石の採掘坑が確認され、縄文人が大規模な採掘を長期間にわたって行い、縄文時代前期と同晩期で採掘方法が異なることも判明。黒曜石が青森県など東北や、関東、北陸、東海の広い範囲にわたり運ばれたことが分かっている。

 町教育委員会によると、指定されると、土地の形状を変更する場合に国の許可が必要になる一方、国の補助金を得て整備、活用できる。

 町は指定を受け、保存管理計画を作成する。町中心部にある諏訪湖時の科学館・儀象堂脇の旧埋蔵文化財整理室の建物を改修し、展示・案内施設を2016年度中に開設。星ケ塔遺跡の採掘坑を再現したジオラマや体験コーナーを設ける計画だ。

 現地でのツアー見学会に対応するため、遺跡近くに看板やトイレ、あずまやを作る構想もある。

 諏訪湖博物館・赤彦記念館の宮坂清学芸員(49)は「黒曜石はものづくりの原点で、下諏訪町は黒曜石を供給した流通、交通の要所ともいえる。こうした歴史を生かしたまちづくりを行えば、産業や観光振興につながるのではないか」としている。

長野県のプレスリリースはこちらhttp://www.pref.nagano.lg.jp/kyoiku/bunsho/happyou/documents/141121hoshigato.pdf

〔名 称〕 星ヶ塔黒曜石原産地遺跡(新指定)
〔指定所在地〕 諏訪郡下諏訪町字東俣10618 番1
〔指定面積〕 31625.45 ㎡
〔概 要〕星ヶ塔黒曜石原産地遺跡は、国内で初めて縄文時代の黒曜石採掘坑が発見されるなど、考古学
史上記念碑的な遺跡である。下諏訪町教育委員会が実施した分布調査及び試掘確認調査の結果、
星ヶ塔山の東斜面一帯に193 か所の黒曜石採掘坑が確認され、縄文時代人がきわめて大規模な採
掘活動を長期間実施していたことが明らかにされた、また時期によって黒曜石の産状と掘削方法
とが異なること等も判明している。さらに、採掘された黒曜石は、理化学的黒曜石産地推定分析
により東北から関東、北陸、東海という極めて広域に供給されたことが明らかにされており、黒
曜石を媒介とした地域間交流を知る上で、学術上非常に重要な遺跡である。
〔問い合わせ先〕 下諏訪町教育委員会 教育こども課 博物館係 0266-27-1627


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