シンポジウム「古墳時代の始まりと足柄平野」 ~足柄平野の古墳成立期を考える~ のお知らせ [考古学]
シンポジウム「古墳時代の始まりと足柄平野」 ~足柄平野の古墳成立期を考える~
のお知らせです。
http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/lifelong/culture/sinpo.html
近年、小田原市内の発掘調査件数の増加に伴い、古墳時代前期の前方後方型周溝墓が、千代・国府津などで検出されるようになりました。これらの周溝墓は、弥生時代後期~古墳時代前期の一般的な墓の形態である方形周溝墓から、古墳時代に新たに造られる前方後方墳への過渡期に位置付けられるもので、古墳時代の始まりを考える上で、重要な成果になりました。
小田原の位置する足柄平野は、地理的位置関係に象徴されるように、大和政権の東国進出の過程を考える上で重要な地域であるにもかかわらず、明確な前期古墳の存在がないことから、前期古墳の空白域として、検討の対象にもならない状況でした。
しかし、平成21年7月に行われた八幡山遺構群(小田原高校地内)での発掘調査において、壺型埴輪の破片が出土し、足柄平野にも前期古墳が存在することが確実となりました。
そこで、本シンポジウムでは、足柄平野における首長墓の変遷などの現状を把握するとともに、相模国における位置付けや大和政権との関係を検討することで、足柄平野の前期古墳や古墳時代の始まりについて、日本考古学協会の会員で俳優の苅谷俊介さんらをお招きして、市民のみなさんと考えます。
日 時:平成22年1月30日(土) 9:15開場 9:30開演
場 所:小田原市立かもめ図書館 視聴覚ホール(JR鴨宮駅徒歩10分)
定 員:180名(先着順)
料 金:無料
プログラム及び内容(いずれも仮題):
9:30~ 開会挨拶
9:35~ 主旨説明「足柄平野の古墳出現期を考える」
小田原市教育委員会 諏訪間 順
9:45~ 講演1『酒匂川左岸:森戸川流域の墓域と周辺の集落』
小田原市教育委員会 渡辺 千尋
10:25~ 講演2『酒匂川右岸:八幡山の壺型埴輪片と周辺の集落』
小田原市教育委員会 大島 慎一
11:05~ 休憩
11:20~ 講演3『土器からみた西相模の古墳時代の幕開け』
伊勢原市教育委員会 立花 実
12:00~ 昼休憩
13:00~ 記念講演『古墳の出現期を考える』
俳優・日本考古学協会員 苅谷 俊介
14:00~ 講演4『前方後円墳の展開と相模国』
東海大学教授 北條 芳隆
14:50~ 休憩
15:00~ シンポジウム『古墳時代の始まりと足柄平野』
司会:諏訪間 順 パネリスト:発表者
16:45~ 閉会挨拶
※紙上発表 「小田原城跡八幡山遺構群第5次調査出土の壺型埴輪について」
財団法人かながわ考古学財団 吉田 智哉
八幡山遺構群第5次調査出土の壺型埴輪
当日は、この埴輪のほか、古墳前期の重要な出土品が
展示されます。
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