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最新出土品展2010及びテーマ展示「縄文時代後期のおだわら」展示内容 [考古学]

小田原市教育委員会が開催する出土品展の詳細です。

http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/lifelong/culture/2010isekiten.html

新出土品展2010及びテーマ展示「縄文時代後期のおだわら」展示内容 

◎最新出土品展2010主な展示遺跡

(1)酒匂北川端遺跡第Ⅴ地点   

 弥生時代後期(およそ1,900年前)の大型の溝が検出されています。集落を取り囲む巨大な環濠の可能性も考えられ、酒匂では初めての発見となりました。溝の中からは東海地方との関わりが考えられる土器が多数出土しています。 

(2)久野沢尻遺跡第Ⅰ地点  

 北条幻庵宗哲(早雲の末子)の屋敷跡に伴うと考えられる堀が発見されました。「久野城」とも呼ばれるような要害であったことを裏付ける成果です。 

(3)小田原城三の丸幸田口跡第Ⅵ地点 

 戦国時代の堀から、全国的にも出土事例のない漆弓が出土しています。また、小田原でも初検出となる木製の独楽や戦国時代の鉛製の鉄砲玉を写真パネルや実物で展示します。そのほか遺存状態の良好な笄も見事な輝きです。 

(4)小田原城下筋違橋町遺跡第Ⅴ地点 

 小田原用水から屋敷内に溝を引き込み配水する施設が確認されました。木や竹の樋とジョイント部分の木製の継手を巧みに組み合わせた構造を写真パネルでご紹介します。 

 また、江戸時代初頭に機能していたと考えられる旧東海道と石組水路を検出しました。具体的な道路の仕組みが明らかにされた点で重要な成果となりました。道路から出土した数十枚の北宋銭などを展示します。 

 明治時代のごみ穴から発見された多量のガラスびんは、ワインボトルやビールびん(キリンビールの前身の会社のもの)など、当時の文化を伝えてくれます。

 ★★また、「縄文時代後期のおだわら」をテーマに企画展示を行います。★★

 縄文時代後期(約4,000~3,000年前)は、縄文時代の社会が最後の盛り上がりをみせる時期です。市内に所在する後期の遺跡うち、遺跡の立地ごとに4地点を選んで展示を行います。数多く出土する土器のうち、煮炊きに使用された深鉢形土器と呼ばれる土器のほか、注ぎ口を持つ注口土器など、精巧に作られた縄文時代後期の洗練された美をご覧いただけます。また、当時の生活を支えた狩猟・漁撈・採集活動を語る石器や精神文化を知ることのできる石器や土偶などもあわせて展示します。

あふれるような縄文時代の息吹を感じ取ってください。

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小田原の縄文後期の土器や石器が一同に集まりました。 

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石棒も展示 

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今回も重要な調査資料が展示されていますが、筋違橋町遺跡は特に重要です。

小田原用水すら各屋敷内部へ上水道を引き込んだ遺構が検出されました。

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明治時代のワインボトルなども展示されています。

会期終了までわずかとなりました。是非、この機会においでください。


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