伊豆半島の旧石器 宮林遺跡 [旧石器]
伊豆半島の先端に近い河津桜で有名な 静岡県河津町宮林遺跡で重要な調査が行われました。
先日、朝日新聞の記事になりましたのでこちらでも紹介します。
遺跡は2時期あり、古い時期の神津島黒曜石のみの出土ということのようです。おそらくはBB6とか7とかに相当する、後期旧石器時代開始期に神津島産黒曜石が出土したことは重要です。
そして、新しい時期は、落とし穴6基が検出され、愛鷹・箱根山麓や横須賀の長井台地で発見されている落とし穴群と共通するものだとしたら大変興味深いことです。
記事にもありますように、笹原さんが報告に関わっていますので、報告書楽しみです。
http://mytown.asahi.com/areanews/shizuoka/TKY201101120532.html
発掘された石器、旧石器時代のもの 河津・宮林遺跡
2011年1月13日
中央上部と右側にある落とし穴と見られる6カ所の土坑=河津町教委提供
河津町見高の「宮林遺跡」から発掘された石器が、3万数千年前の旧石器時代にさかのぼることがわかった。狩猟のために動物を追い込んだ落とし穴とみられる土坑も見つかっており、伊豆半島では初めての発見という。
調査は、2005年から06年に約3千平方メートルで実施された。当時の生活跡とみられる30平方メートルで、物を割ったり粉々にしたりするための黒曜石の石器5点と、石を細かく割った剥片(はくへん)8点などが見つかった。落とし穴は直径1.15~1.70メートル、深さ0.50~1.10メートルの円形と楕円(だえん)形で、6基が密集していた。
町教委によると、石器は、箱根・愛鷹山麓(さんろく)で見つかっているものと同時代の3万数千年前、落とし穴は約2万8千年前のものとみられる。黒曜石は神津島産とみられ、流通経路の解明などに役立ちそうだという。町は黒曜石の分析を明治大学の杉原重夫教授を中心とするグループに、石器は県立伊豆総合高校の笹原芳郎教諭に依頼したという。
遺跡はすでに埋め戻され、農道になっている。発掘されたくさび形の石器5点などは12日から25日まで、町立文化の家図書館ロビーで展示されている。
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