南足柄市五反畑遺跡の火山灰調査 [考古学]
神奈川県内の縄文研究者には、よく知られている五反畑遺跡ですが、
残念ながら今だその全貌は明らかなっていません。
その遺跡は、「虹の丘」というデイサービスになっていて
、以前は祖母がお世話になっていました。
2月中旬に東京大学研究員の杉山浩平さんが、東大地震研究所との
共同調査として、火山灰調査のための試掘が行われました。
調査地点は、虹の丘の背後、西側隣接地点です。
畑の中を3か所ほどのトレンチを掘削し、火山灰のサンプルを行ったようです。
現地表下-2.5m トレンチの下には縄文後期の配石の一部が検出されていました。
火山灰はトレンチの下で厚さ10センチ程度の堆積を確認できました。
黒くて粗いスコリアです。
これが縄文晩期/弥生前期に絡む火山灰とのことで、その層位的関係や年代、
既存の火山灰との対応などを調査するようです。
砂沢ラピリや湯船スコリアなどのどれに当たるのか、今後の調査に期待しましょう。
スコリアには、今回とってもよく付き合わせていただきました。次回は、もっと仲良くなれると、楽しみにしております。西相模は難しいとはいっても、ややこしい人間たちよりは、ずっと付き合い易いお友達です……少なくとも、そう思いました。。
by 岡安光彦 (2011-03-06 21:22)
秦野から平塚にかけての黒土は良い堆積をしているので、キチンのしたテフラ分析の方法が確立できれば、様々な展開が可能だと思います。
特に古墳前期がらみのでかくて粗い黒色スコリアなど、担当者間では「アレ」といえば、わかるような共通の認識はあるのですが、科学的な同定ができれば良いですが、誰も本腰を入れる人はいません。
by ジュンクワ (2011-03-06 22:41)