交替劇プロジェクト講演会第1回『ネアンデルタール人と新人サピエンスの交替劇』のお知らせ [旧石器]
なかなか聞けない話を聞くことができます。それも参加料は無料です。
認知考古学のスティーヴン J. ミズンにも会えますよ!
http://www.koutaigeki.org/11.18.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第1回『ネアンデルタール人と新人サピエンスの交替劇』
入場無料
同時通訳
2012.11.18(日)13:00-17:00
東京都千代田区一ツ橋2-1-2:03-4212-2000(代表)
Ofer Bar-Yosef (オファー・バール=ヨセフ)
米国・ハーバード大学教授
「ネアンデルタール人の誕生、拡散、ホモ・サピエンスとの競合、そして終焉」
14:10-15:05
Nicole Creanza (ニコル クレンツァ)
Laurel Fogarty (ローレル フォガーティ)
Marcus W. Feldman (マーク W. フェルドマン)
米国・スタンフォード大学教授
「ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの文化的ニッチ」
15:20-16:15
Steven J. Mithen (スティーヴン J. ミズン)
英国・レディング大学教授
邦訳『心の先史時代』青土社『謳うネアンデルタール』早川書房の執筆者
「ネアンデルタール人の認知能力はホモ・サピエンスと同じだったか」
16:15-17:10
Christoph P.E. Zollikofer (クリストフ P.E. ツオリコファー)
Marcia S. Ponce de Leon (マルシア S. ポンセ=デ=レオン)
スイス・チューリッヒ大学教授
「ネアンデルタール人の脳を復元する」
総合司会 西秋良宏:東京大学教授
新人サピエンスの誕生と旧人ネアンデルタール、彼らの間で演じられた交替劇
700万年前、アフリカでチンパンジーの祖先と別れて独自の歩みを始めたヒトは、猿人、原人、旧人と姿を変えながら生き抜いた後、20万年前に我々の祖先である新人サピエンスへと進化した。その新人の出アフリカによって、人類世界は大きなターニングポイントを迎えたのである。10万年前である。
新人に先んじてユーラシア大陸に進出し、自らの世界を拓き繁栄を謳歌していたネアンデルタール人など各地の旧人は、入植してきた新人に吸い込まれるように消えて行く。さらに新人は、旧人が越えられなかった酷寒の地や海洋世界への壁を突破し、人類世界を飛躍的に拡大していった。この劇的な変化はいったい何が原因で起こったのか。
旧人と新人の間で演じられたこの交替劇は、環境が大きく変貌する最終氷期に起こった。寒冷化する氷期環境下で食料問題などをどう解決したのか。それに成功した社会(新人)と失敗した社会(旧人)として捉え、考古学的証拠で裏付けようとする研究がいま、世界で盛んである。
交替劇プロジェクト
世界の研究動向に呼応するように、その真相を一気に解き明かそうとする研究が日本で進んでいる。交替劇は旧人と新人の学習能力の違いに起因するのではないか。日本発の、この新しい発想にたつ考えを「学習仮説」と名づけ、その検証作業を考古学、文化人類学、数理生物学、環境科学、生体力学、神経科学の専門家が共同で行う壮大な研究――新学術領域研究「交替劇プロジェクト2010-2014」が立ち上げられている。
ちょうど折り返しを迎えた交替劇プロジェクトでは、これまでの成果を世界に向けて広く発信し評価を仰ぐことをめざして国際会議を開催することにした。初日11月18日(日)には、交替劇研究をリードしてきた四人の世界的権威が登壇する公開講演会を開催し、翌19日(月)から24日(土)には、プロジェクトメンバーと招へい海外研究者が発表する最新研究にもとづくシンポジウムとポスター発表会を開催する。
復元されたネアンデルタールの子どもの脳(左)と同年齢の現代の子どもの脳
その違いは何を語るか
講演者クリストフ P.E. ツオリコファー教授の著名な復元研究
コメント 0