『ホモ・サピエンスと旧人-旧石器考古学からみた交代劇-』刊行のお知らせ [旧石器]
2012年6月16日・17日に東京大学において開催された公開シンポジウム
「ホモ・サピエンスと旧人-旧石器考古学からみた交代劇-」の記録集が
刊行となりました。
刊行日直後の1月25日に自宅に届いていました。
西秋良宏さんはじめ関係者に御礼申し上げます。
本書は、2日間のシンポジウムの口頭発表と討論が掲載されたもので、
現時点での旧人・新人の交代劇に関する最新の研究を踏まえた総説と
なっています。
この一冊で世界の情勢、特になかなか概括的にもとらえることができない、
南アジア・東南アジア・中国・朝鮮半島、そして、日本列島についても、
研究の現状や課題がそれぞれの発表者によって、
丁寧にわかりやすく述べられています。
シンポジウムの討論の質疑応答もきちんと掲載されているので、
臨場感たっぷりです。
私にとって大変ありがたい文献となりました。
考古学・人類学の大きなテーマである「ホモ・サピエンスと旧人の交代」
についての最新の研究成果がこの一冊で手に入ります。
興味のある方は、是非、お手元においてください。
執筆者経由だとハチガケになるようです。
知り合いがいたら連絡するのが良いでしょう。
申し込み等は六一書房さんのHPをご覧ください。
http://www.book61.co.jp/book.php/N07272
内容・目次
【内容紹介】
旧人と新人がどのように交替していったかというプロセスを具体的に跡づけ、交代劇が起こった原因が旧人と新人の学習行動、学習能力の違いではないかという仮説をたてて考古学的証拠で検証しようと試みる。本書では上記の研究課題のうち前半部分の、新人がアフリカからいつ出たか、から始まり、その後旧大陸各地で交替劇がどのように進んだのか、年代やルートについて考古学の遺跡と石器に係る証拠を使って論じる。
※2012年6月、東京大学において開催された文部科学省科学研究費・新学術領域研究に基づく公開シンポジウムの記録集です
<目次>
Ⅰ 化石人類学からみた交替劇
海部陽介 ホモ・サピエンスのユーラシア拡散 最近の研究動向
Ⅱ ネアンデルタール世界
門脇誠二 アフリカと西アジアの旧石器文化編年からみた現代人的行動の出現パターン
佐野勝宏 ヨーロッパにおける旧石器文化編年と旧人・新人交替劇
加藤博文 シベリアの旧石器編年と交替劇
長沼正樹 中央アジアにおける旧石器編年と旧人・新人交替劇
Ⅲ 非ネアンデルタール世界
野口 淳 南アジアの中期/後期旧石器時代 「南回りルート」と地理的多様性
石村 智 東南アジア・オセアニアにおける新人の拡散 人類の海洋への適応の第一歩
加藤真二 考古学からみた中国における旧人・新人交替劇
長井謙治 朝鮮半島における旧人・新人「交替劇」
仲田大人 日本列島で交替劇は起きたか?
Ⅳ 総合討論
旧石器考古学かみた旧人・新人交替劇
西秋良宏 交替劇の時期と過程をめぐる諸問題 あとがきにかえて
西秋良宏 編 2013/01 六一書房 刊行
価格 3,990 円 B5 ページ カバー 205頁
注文は 六一書房 http://www.book61.co.jp/book.php/N07272
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