シンポジウム 討論の様子 [考古学]
15:00から討論となりました。
討論のテーマを次の5点を中心に進めました。
1点目は、足柄平野という地域は東国の玄関口という地理的位置にあることから広域的なネットワークの拠点であったという点について
2点目は、千代や国府津で発見されている前方後方周溝墓の評価
3点目は、千代東町遺跡で確認された謎の大規模墳丘状盛土「千代大藪古墳」の位置づけ
4点目は、小田原高校の八幡山出土の壺型埴輪の評価と古墳の存在について
5点目は、八幡山の高台を前期古墳とした上で、ヤマトタケル伝説などで描かれているヤマト政権の東国進出との関係などについて
途中で、千代南原第6点の巨大な円形の溝などを調査した盤古堂の滝沢亮さん、八幡山の壺型埴輪について、かながわ考古学財団の柏木善治さん、長柄桜山古墳との比較などについて葉山町教育委員会の山口正憲さんにもコメントをいただきました。
最後に総括的なまとめを追浜高校教頭の西川修一さんにお願いしました。
そして、西川さんが話し出したところで、会場から話をさえぎられ、苅谷さんの話をもっと聞きたいという意見が出され、参り(困り)ました。
それでも、西川さんには話を続けていただきました。
その後、まとめの話の後にその方の質問をお受けしました。
その方の質問は、個別な話題でしたので、全体の流れとはそぐわない感じになってしまいました。
その点は大変残念な終わり方となってしまいましたが、苅谷さんからその方の発言に対し、西川さんへのお詫びの言があり、また、西川さんの話の最後に会場からの大きな拍手があったことは、せめてもの救いでした。
討論の中では、千代大藪古墳は前期古墳の可能性、八幡山の高台が前期古墳であること、前方後円墳の可能性が高いことなど、私の目論見もある程度果たせました。
いろいろの課題もみえた今回のシンポジウムでした。
コメントする柏木善治氏
コメントする山口正憲氏
一般の方が参加だと、最後に何の関係もない質問がでることは、しばしば経験しますね。
私も縄文時代のシンポで、邪馬台国の質問をもらったことがあります。
しかもよく聞いてみると、質問ではなく、自説を述べたいだけだったりして・・・。
苅谷さんも逆に恐縮したでしょうね。誠実な方なので。
とにかくお疲れ様でした。
3,4日と静岡考古学研に梅ノ木沢の石斧を見に行ってきます。
OIS3関連の資料調査です。
by 八ケ岳 (2010-02-02 22:17)
八ヶ岳さん
自分の専門外だと、なかなかさばき方も難しいところです。
自説の開陳や個別の質問は困りますね。
次回は分かりやすく、丁寧なシンポジウムを企画します。
by ジュンクワ (2010-02-03 01:29)