戦国期の切石敷遺構、御用米曲輪で新たに確認 [中近世・城郭]
御用米曲輪で戦国期の庭園を構成する切石遺構が検出されました。
説明では井戸となっていますが、この遺構からは水が汲めませんので、
取水桝の機能を持った遺構と考えたほうがよさそうです。
明日21日、現地説明会がありますので、皆さんの目で直接ご確認ください。
なお、足元が悪いので養生等はしていると思いますが、お気を付け下さい。
以下、神奈川新聞の記事を転載します。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1312190022/
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戦国期の切石敷遺構、御用米曲輪で新たに確認/小田原
2013年12月20日
御用米曲輪で新たに見つかった切石敷遺構=小田原城址公園
小田原市は19日、発掘調査を続けている小田原城址公園(同市城内)の御用米(ごようまい)曲輪(ぐるわ)で、戦国期に造られ、全国でも例がないという切石敷遺構が新たに確認されたと発表した。
市文化財課によると、この遺構は大小さまざまな形に加工した石が、通路のように蛇行しながら、東西約6メートル、南北約9メートルの範囲に敷き詰めてある。不規則に加工した石を使うことで幾何学的な庭園の景色を生み出している。
中央部分には円形の穴(直径約1・2メートル、深さ約1メートル)も見られるが、用途は不明。高さ1メートル程度の自然石が立った状態で配置された形跡などから、鑑賞用の技法が採られた可能性が高いという。
また、近くでは切石敷井戸跡がほぼ完全な形で出土した。約2・5メートルの方形で深さ約4メートル。同公園内では以前、江戸期に造られた同種の井戸跡が発見されたが、戦国期のものとしては初めてになる。
同課は「転用石を護岸に使った池跡などが既に見つかっており、北条氏が国内でもかなり高いレベルの造園技術を持っていたことがうかがえる遺構になるのではないか」と話している。
市は21日、同遺構を公開した市民説明会を開催する。午前10時から午後3時まで。問い合わせは同課電話0465(33)1718。
折角お誘いを頂いたのに、行かれず、残念でした。
また、先日は図録ありがとうございました。
ご活躍期待しております。
by 官兵衛 (2013-12-22 10:13)